これは、わたしが滋賀にある比叡山延暦寺をひとり旅で訪れた時の話です。
一人旅が好きで旅先では必ずと言っていいほどその地の神社もしくは、お寺に立ち寄ります。
理由は、神社やお寺はその土地の歴史や風習、価値観などを特に身近に感じる事ができるからです。
そこで人生の信条となる言葉に出会いました。
こんにちは!
半径1mにいる人の美意識を格上げする美容師・上尾の美容室Budi Buder(ブディーブター)の後藤昌宏です!
まだ店舗がないので、いまは上尾駅前のシェアサロン ブルームーンのブースを借りています。
今日は、信条とする言葉の意味と、その言葉に惹かれた理由を3時間みっちりと語りますね。
延暦寺でやたらとこの文字が目にとまる
一隅を照らす
私のブログにも掲げている言葉です。
その期間はイベントだったのか、いたるところにこの文字のポスターが貼ってありました。
初めはなんの意識もせずにいましたが、あまりにも視界に入る為、気になって意味を調べたことがはじまりでした。
「一隅を照らす」とは?
天台宗(てんだいしゅう)の開祖である最澄(さいちょう)の言葉
・自分のいる場所で努力し、明るく光り輝くことで、世の中がつくられる。
・お金や財宝は国の宝ではなく、家庭や職場など、自分自身が置かれたその場所で、精一杯努力し、明るく光り輝くことのできる人こそ、何物にも代え難い貴い国の宝である。
・一隅は,「片すみ」という意味で,片すみの,誰も注目しない ような物事に,きちんと取り組む人こそ尊い人である。
(以上記事抜粋)
ここまで読んでこの言葉を知っている方は「ひとすみ?いちぐうって読むんじゃない?」
って思った方、正確です。
本当は「いちぐうを照らす」が正式ですが、私は初め「ひとすみを照らす」と間違えて読んでました。
間違いに気づいた後でも、私には「ひとすみを照らす」の方がなんとなく身の丈に合うしっくりくる響きでそちらの方が気に入っています。
「一隅を照らす」私なりの勝手な解釈
「自分の力で照らす事ができるのはほんのひとすみだったとしても、それを必要としている人を照らすことができるよう、自分のできる精一杯の努力しよう」
このような解釈をしていました。
「たくさんの人に影響力を与える!」みたいな事は、私には話が大きすぎて、どうしても現実的でないように感じてしまい「いやいや私なんかが・・・」という気持ちになってしまいます。
・・・ですが「ひとすみ」となると、それなら「私でも精一杯努力すれば照らせそうだな」と思えるところがしっくりきます。
「一隅を照らす」を体現しているアニメキャラクター
私の好きなアニメで『一隅を照らす』を体現しているキャラクターがいます。
アニメ『ゴブリンスレイヤー』に登場する主人公ゴブリンスレイヤー です。
このアニメは、固有名がなくて、職業がキャラクターの名前になってるので、主人公は周りからゴブリンスレイヤー とか、ゴブリンスレイヤー さんとか呼ばれています。
スレイヤーというのは「討伐者」「退治者」という意味で、彼はある過去の出来事からゴブリン退治に執念を燃やすゴブリン狩り専門の冒険者です。
物語の世界観
ファンタジー系ロールプレイングゲームをやったことのある方ならご存知の通り、「ゴブリン」は雑魚モンスターの立ち位置で冒険序盤に遭遇する相手だと言う事は言うまでもありません。
「なんだゴブリンか、序盤のザコじゃん」と思うはずです。
しかし、この世界でのゴブリンは、非常に狡猾で、学習能力もあり、徒党を組んでいて、またモンスターの中でも、頻繁に街に略奪に来るため人間からしたら非常に厄介な敵として描かれています。
そのくせゴブリンは、報酬も低く倒してもなんの名誉にもならないため、相手をするのはもっぱら新人冒険者なので専門で対応できる冒険者はそうはいません。
また冒険者がいない町は被害が頻繁にでてしまっています。
ひたむきに一隅を照らす漢(おとこ)
そんな世界において、油断することなく、淡々とゴブリンのみを狩り続ける熟練の冒険者がゴブリンスレイヤーです
彼は、よくあるアニメの主人公のような特殊なチート能力もなく、伝説の武器を所持しているわけでも、戦闘能力も飛び抜けて高いわけでもありません。
中ボスクラスの相手と正面から戦うと普通に苦戦します。
ただゴブリンの生態、習性、戦い方を熟知しており、ゴブリン狩りの戦術においてはどんな上級冒険者も右に出るものはいません。
性格は、クールでストイックであり、地位や名声を求めるわけでもなく、戦術の工夫、改善を繰り返しながら、ただひたむきに率先してゴブリン狩りを続けています。
そして、ゴブリンだから・・・と、いっさい手を抜くことも、油断することもなく、時には高価な魔法のアイテムも惜しみなく使い徹底的にゴブリン退治を行います。
ゴブリンを倒すための戦術の工夫と実践を淡々と繰り返すストイックな姿勢がしびれます。
この作品は、物語中のセリフにも深みがあって心に刺さる事が多くあります。
そうしていくうちに・・・
洞窟で初心者冒険者の命を救ったり・・・(初心者冒険者はゴブリンを甘く見て足元すくわれがち)
人気のないゴブリン討伐クエストを片っ端からすべて引き受けるので、町の治安が守られ冒険者ギルドから感謝されたり・・・
上級冒険者の出身の村が襲われた時に、助けてくれたのがゴブリンスレイヤーだったり・・・
このアニメの世界設定では、主人公とは別に勇者がいて魔王を倒し、世界を救う華やかで大きな活躍をしています。
しかし、彼は世界を救うことはできないかもしれないけど、精一杯自分の手の届く範囲で、自分のいる場所で、一隅を照らすことで回り回ってみんなに感謝されているという物語です。
彼自身も劇中で、「俺は勇者では・・・ない。」というセリフがあるように、あくまでもゴブリンを狩る存在であり、自分で勇者ではないと知っています。
主人公にふさわしくないセリフかもしれませんが、彼の生き方が最高にかっこいいです。
ああ!いけない!
・・・つい熱くなってアニメの話が長くなってしまいましたね。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
今回のテーマについてピッタリのキャラクターの物語だったので、紹介させていただきました。
・・・というよりは、半分は私がゴブリンスレイヤーについて語りたかっただけです。
延暦寺でこの言葉に出会ってから
仕事が行き詰まってしまったり、迷ってしまった時にはこの言葉を自分にこう言い聞かせています。
照すことのできる「ひとすみ」が初めは家族だけ身内だけの小さなものが、自分が成長する事によって、同じ「ひとすみ」でも自分に関わる人達、さらには50人、100人と照らす事ができるように精進していこう。
旅の途中で人生を変える素晴らしい言葉に出会うことができました。
あなたが好きな言葉、信条にしている言葉はなんですか?